電子ビーム溶接

電子ビーム溶接

設計概念をかえる新しい加工技術

電子ビーム溶接は、これまで原子力・航空機・宇宙産業といった特殊分野に限られていましたが、最近では自動車産業・電気機器・工具関係等一般 産業にまで使用され、新らしい加工技術として実用化の時代を迎えました。
当社では中部工業地帯の需要に対応するため日本電気製全真空型電子ビーム溶接機を導入しすぐれた技術力をもとに、効率良い作業と、低廉な加工費で、電子ビーム溶接の委託加工をお引き受けすることになりました。

特徴

電子ビーム溶接は高真空中で高電圧にて加速され、かつ集束・制御された極めてパワー密度の高い電子ビームを利用して、溶融溶接を行なう方法です。
この電子ビームのパワー密度は通常106ワット/cm2以上(アーク溶接の約5000倍以上)あるため溶け込みが深く、しかも巾のせまい溶接部が得られます。

主な特徴として

1)電子ビームは高パワー密度の線状熱源であるため

  • 薄板から厚板まで広範囲の突合わせ溶接ができます。(0.02mm程度の箔から50mmの厚さの溶接が1回で行なえます)
  • 高融点の材質同士の溶接ができます。(モリブデン・タンタル・タングステンなど)
  • 歪が少なく熱影響部のせまい高品質溶接ができます。
  • 異種金属への適用範囲が広がりました。(銅とステンレス鋼など)

2)高真空中(10-4Torr以下)で溶接するため

  • 溶融金属の酸化・窒化がなくチタニウム・ジルコニウム・その他の活性金属の溶接も行なえます。
  • 溶接棒が不要なので材質変化の少ない溶接部が得られます。

3)溶接条件の制御性・再現性がきわめてすぐれているため

  • 極薄肉部品の精密溶接ができます。
  • 溶接棒が不要なので材質変化の少ない溶接部が得られます。

電子ビーム溶接機断面図

応用例

薄板から厚板まで!

スチールベルト 17-7PH鋼 0.15t

溶切断面 SUS304 50t

組立て溶接に!

メーンドライブギヤー S Cr 22

2分割ギヤー SCM 22

ボールネジ SUS 430

フライホイール

こんなところにも使えます。

  • 自動車関係…ミッションギヤー・クラッチハウジング・トルクコンバーター・ブレーキバンド・ボールジョイント・ショックアブソーバー・フライホイール
  • 航空機関係…ジェットエンジン・燃料制御トランス・ジューサ
  • 船舶関係……クランクシャフト
  • 食品関係……ステンレスバンド
  • 重電機関係…スチームタービン
  • 補修溶接……精密鋳造品の巣・クラックの修理・完成品の設計変更による部分改造・機械加工ミスの修理
  • その他………バンドソーブレード・熱交換器

接合部の設計

材料の選定

  • 1)低炭素鋼ではキルド鋼を選び、次にセミキルド鋼が望ましい、リムド鋼は避ける。
  • 2)浸炭鋼は溶接部に浸炭があってはならない浸炭防止または研削除去を行なう。
  • 3)窒化鋼は溶接後、表面硬化を行なう。
  • 4)いおう、りんなどを多量に含んだ快削鋼は避ける。
  • 5)鋳鉄は避ける。良質のマリアブル鋳鉄は比較的溶接性がよい。
  • 6)黄銅やマグネシウム合金のように亜鉛・錫・マグネシウムなどを多量に含んだ金属は避ける。

接合方法(代表的な形状)

接合部の精度

  • 1)接合面の粗さは中仕上▽▽かそれ以上が望ましい。
  • 2)接合部のすきまはないのがよいが、一般的には0.15mm以下がよい、これは板厚、材質要求品質によって差があるが、薄板になるほどすきまは極力なくなる。
  • 3)合せ面は多少の食い違いは余り問題でない。それよりも溶接品が使用上どの程度の厚さが溶接されていなければならないかが題である。

電子ビーム溶接機の仕様

型式 EBW(6)523636
ビーム加速電圧 60~150KV DC
ビーム電流 0~40mA
ビーム出力 6KW(MAX)
ビーム貫通能力 SUS304で50mm
真空度 5×10Torr
排気時間 約5分
溶接室寸法 1320(X)×920(Y)×700(Z)
X-Yテーブル 大きさ  650(X)×430(Y)
移動範囲 640(X)×430(Y)
型式 EBW(6)13-09-11
ビーム加速電圧 60~150KV DC
ビーム電流 0~40mA
ビーム出力 6KW(MAX)
ビーム貫通能力 SUS304で40mm
真空度 5×10Torr
排気時間 約5分
溶接室寸法 1360(X)×920(Y)×850(Z)
X-Yテーブル 大きさ  700(X)×450(Y)
移動範囲 580(X)×380(Y)

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